はじめに:その違和感は、外の光が見えている証拠かもしれません
「この会社のやり方がすべてなの?」「なんでこの組織はそれが正しいとされているの?」
そんな疑問を、仕事をしている方ならば、一度は抱いたことがあるのではないかと思います。組織の中にいると、知らず知らずのうちに“見えなくなるもの”があります。それが、組織内の“認知フレーム”──つまり「正解らしきもの」や「当たり前のように扱われる価値観」です。
でも、その違和感やモヤモヤは、私達の“外の光”に向かう感性がまだ生きていることの証です。
この記事では、心理学とQuiet Leadership的な視座から、「外の光を見失わずに生きる力」について、そして「その力をどう育てていくか」について、静かに紐解いていきます。同じように共感して下さる方がいれば、大変嬉しく感じます。
1. 認知フレームとは何か?
私は上級心理カウンセラーの資格を所持しておりますが、その上で、心理学では、「認知フレーム」とは人が現実をどう捉えるかを決める“思考の枠組み”です。組織内での認知フレームは、たとえばこんなものです。
- 「数字がすべて」
- 「空気を読むのが仕事のうち」
- 「組織や上の指示に従うのが正解」
こうした枠組みは、ときに役に立ちますが、長くいると思考の自由や視野の広がりを奪う“静かな檻”にもなります。特に私は、サラリーマンと副業を行き来しておりますので、猶更深く感じる部分でもありました。
2. 閉じた組織の“空気”に取り込まれるプロセス
気づかぬうちに、その“空気”が自分の価値観を塗り替えはじめます。
- 「これっておかしくない?」が言いづらくなる
- 外部からの視点に対して「それはウチには合わない」と反応するようになる
- 違和感を覚える人が“異端”と見なされ、孤立する
これは、組織が自己完結的なルールで世界を完了させようとする力学です。でも本当に怖いのは、これに慣れてしまうことで、「違和感すら持たなくなる」ことです。
3. 外の光を見失わない3つのQuiet技術
Quiet技術①:外部と定期的に接続する
- 同じ志を持つ外部の仲間や友人との交流
- 進みたい方向の社外勉強会・カンファレンスに月1回程度参加
- 自分が進みたい方向へ向けた毎日の活動(Self-Efficacyの保持)
📝 ポイント:「外の空気を吸う習慣」を、自分のスケジュールに“構造化”する。特に組織は、強い同調圧力を持って、私達の志を潰そうとすることもあります。
Quiet技術②:情報源の多様性を保つ
- 会社や組織だけでなく、自分が志す外部メディア・他業界のトレンド・心理学・哲学などに触れる
📚 ポイント:読んでいる本・見ているYouTubeなど、全てが“外部視点”の感度を保つ防波堤になります。
Quiet技術③:違和感を“言語化”して対話し記録する
- 「この会議、何かがおかしい」
- 「この意思決定、どこかずれてる気がする」
この違和感をAIやnote、日記などで対話 → 可視化 → 納得のサイクルに落とし込むことで、認知フレームを見分ける力が育ちます。
4. 心の自由を守るために──“超える”という選択肢
外の光を見失わない人は、実は組織の中でこそ“変化の起点”になれる存在です。でも、最初は浮くし、孤独もあるかもしれません。だからこそ、“戦う”のではなく、静かに、でも確かに“超えていく”というQuietな姿勢が重要になります。
- 沈黙の中で、小さく言葉を残す
- 小さな外の視点を、定例にそっと混ぜる
- 自分の内側では、常に「外部視点」を保ちつづける
それが、外の光を見失わず、組織にいながら“健やかさ”を守るQuietな方法です。
5. おわりに:やさしい違和感を信じて
違和感があるのは、私達の感受性がまだ生きているからです。
それは、逃げることでも否定することでもなく、「私達が私達でありつづけるための静かな姿勢」です。
変わらないものに巻き込まれずに、変わらないものを、そっと超えていけるように、皆で共感できれば嬉しく感じます。
🧠 心理学的補足:フレーム理論とQuiet認知の活用
- 認知フレーム(Cognitive Framing): 思考や意思決定に影響を与える“見えない枠組み”。
- 集団同調性バイアス(Groupthink): 合意形成を優先し、多様性や異論が排除される傾向。
- メタ認知(Metacognition): 自分の思考を一段上から観察し、フレームを越える手がかりに。
- Quiet Self-Leadership: 静かに整え、構造を読み、自分らしく影響を与える姿勢。
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